工房について
出雲民藝紙工房が今の場所にできたのは、昭和8年(1933年)の12月のことです。島根県より助成金を受けて建設されました。当時は20余坪ほどの大きさで、紙槽(紙を漉くときに使う道具。)5台及び鉄板乾燥機長さ18尺(545.4cm)1基が備え付けられました。
その後増改築が繰り返されて現在の工房となりました。
安部信一郎
Abe Shinichirou
昭和26年(1951年)生まれ。昭和49年(1974年)大学を卒業後、祖父榮四郎、父治夫のもと紙漉き職人の道に入り現在に至る
榮四郎の死後、榮四郎の「雁皮紙」製造技術を継承する。昭和60年(1985年)(財)安部榮四郎記念館理事長に就任(現在に至る)。平成5年(1993年)「ふるさと伝統工芸品、特産品技能者部門和紙製造技術者」として、島根県優秀技能者に認定。平成8年(1996年)手仕事の異業種交流グループ「MATSUE流の会」の会長に就任。平成12年(2000年)島根県指定無形文化財「雁皮紙」として認定。平成14年(2002年)伝統文化ポーラ賞地域賞受賞。平成19年(2007年)文部科学大臣より「平成19年度地域文化功労者」として表彰をうける。
Born in 1951. After graduating from university in 1974, under the guidance of grandfather Eishirou and father Haruo, began studies as a papermaking craftsman. After Eishirou’s passing, inherited Eishirou’s gampi paper production skills. Has acted as board chairman of Abe Eishirou Memorial Hall since 1985. Recognized in 1993 as a Superior Technician of Local Traditional Handicrafts for Shimane prefecture. Acting president of the Matsue Cross-Industrial Handwork Association since 1996. Recognized as holder of Intangible Cultural Asset of Shimane Prefecture for gampi paper in 2000. Named the Pola Traditional Culture Prize regional prize winner in 2002. Recognized as Regional Individual of Cultural Merit by the Minister of the Department of Education, Culture, Sports, Science and Technology in 2007.
安部紀正
Abe Norimasa
昭和33年(1958年)生まれ。昭和59年(1984年)父治夫の死去にともない、祖父榮四郎、兄信一郎のもと紙漉き職人の道に入り、現在に至る。平成8年ふるさと伝統工芸品・特産品技能者部門の和紙製造技能者として島根県優秀専門技能者に認定。同年島根県ふるさと伝統工芸品振興委員会より表彰をうける。平成20年松江市手作り産業優良技能者表彰で「奨励賞」を受ける。(公財)安部榮四郎記念館理事、館長。
Born in 1958. After the death of his father in 1984, under the guidance of grandfather Eishirou and older brother Shinichirou, began studies as a papermaking craftsman. Recognized as Superior Specialtzed Technician of Shimane prefecture in 1996. Director of the Abe Eishirou Memorial Hall.
山野孝弘
Yamano Takahiro
昭和58年生まれ。島根県松江市出身。吉備国際大学社会学部文化財修理国際協力学科卒。平成18年6月より出雲民藝紙製作者であり島根県無形文化財指定の安部信一郎の工房に研修に入る。平成20年5月31日研修終了。以後工房職員として現在に至る。研修中より各地の窯元や工芸店を訪ね、松江藩藤細工のことを知り、技術指導を受ける。藤細工製造(主に土瓶の手など)など個人でも活動中。